認知症高齢者疑似体験プログラム
ヘッドマウントディスプレイで認知症高齢者の心にせまる
時空間体験
WACではこれまで、高齢者疑似体験『うらしま太郎』を開発し高齢者の身体的特性の理解をうながす啓発活動を広く行うことにより、高齢社会対応の地域づくりや商品開発に貢献してまいりまいした。さらに、2002年から認知症問題に取り組み、医学・福祉介護学・心理学・工学領域における専門の方々のご協力により検証し考案した認知症高齢者疑似体験プログラムの開発にいたりました。
ウェアラブルなヘッドマウントディスプレイを使用して、音声と映像を再生することにより、バーチャルリアリティを体験するプログラムです。
このプログラムで認知症高齢者の心象風景を垣間見てみませんか。認知症高齢者の視線や移動の速度を体験できます。
写真は、『認知症高齢者疑似体験』プログラムを体験しているところ。
できるだけ周囲の騒音や様子が気にならないよう、体験者はヘッドフォンとヘッドマウントディスプレイを装着し、映像と音声で認知症高齢者の気持ちや行動を疑似体験します。
認知症高齢者疑似体験プログラム Vol.1 『トイレを探して』の背景
トイレがわからなくなる「トイレ探し」は、認知症の軽度から重度にいたる過程において、出現しやすいといわれています。また、トイレがわからなくなった結果、失敗して排泄物で居室が臭ってくることは、同居する家族をたいへん悩ませます。後始末や頻繁な洗濯が、介護ストレスをおこす原因にもなります。
プログラム開発経緯
プログラムストーリーの開発は、WAC会長の一番ヶ瀬康子を委員長とし、長谷川和夫聖マリアンナ医科大学理事長と、板生清東京大学大学院教授を特別委員とした痴呆高齢者疑似体験プログラム開発研究委員会において行い、システム開発は非営利特定法人ウェアラブル環境情報ネット推進機構のコーディネートで東京大学大学院新領域創成科学研究科板生教室において行いました。
プログラム活用例
認知症高齢者疑似体験プログラムは、一般市民を対象者として認知症高齢者の理解を目的に開発したものです。また、認知症のマイナスイメージを助長せず、認知症高齢者の尊厳を損なわないよう配慮しました。よりよい介護の普及や介護予防に広くご活用ください。
- 地域住民への認知症高齢者の理解をうながす啓発活動として
- 福祉まつり、文化祭等のイベントに
- 介護予防・痴呆予防講習会、家族介護者の介護教室に
- 子育て支援、ボランティア等地域活動の勉強会に認知症を正しく理解すると、認知症高齢者に対して人間としてあたたかく接することができます。
- 医療・福祉関連の専門職養成教育の教材として
- 介護関連職従事者のスキルアップ研修に
研修会プログラムや活用方法、講師の派遣等、ご相談に応じます。
認知症疑似体験関連申込書
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